(昨日のつづき)
~お米農家の取り込み詐欺対処法~
もし「この会社さん、なんだか怪しいなぁ・・」と感じたら、迷わず法務局に行って、その会社の商業登記簿謄抄本を取って下さい。
簡単な登記(証明書?)は500円ほど、登記簿謄本は2000円ほどかかりますが、ここではケチらず必ず「登記簿謄本」を取って下さい。同じ登記でも、人間で言うなら、住民票と戸籍謄本のような違いがあります。
さて、登記簿謄本の方には、会社の役員変更、住所変更、取扱商品などの履歴が記されています。この「履歴」が「大事」です。登記だけの方には、この履歴がありませんのでご注意を。
いよいよ、ここからが重要です。
登記簿謄本の履歴を見て、その会社の役員がコロコロ変わっている、または、住所がコロコロ変わっていれば、その会社は「限りなくヤバイ会社」と判断できます。
役員や住所がコロコロ変更されているのは、その登記簿謄本自体が、倒産目的、または詐欺目的で売買されているか、ダミー会社であることを意味します。その場合、役員の名前も住所も、本人が名義貸しや売買しているケースが多く、あてにはなりません。
更に取扱品目についても見てください。
取扱品目が、関連なく多岐に渡っている場合は、これまた「かなり怪しい」。
例えば取扱品目が、衣料品と鮮魚とか、食器と建築資材なんて脈絡がないのは明らかにオカシイですし、例えば衣料品・電化製品・米・鮮魚・不動産etcやたら取扱品目が多いのは、登記変更を重ねる度に品目が不自然に増え続けた結果と判断できます。
その上で、設立年月日があまりにも新しければ、もちろん気を付けなくてはいけません。
ダミー会社の決済は月末締めの翌月払い(場合によっては翌々月払い)なので、計画倒産するまでの期間はわずか2~3カ月。その間、出来るだけ多くの商品を取り込もうと、不自然な発注をすることが多いので、そこもチェックが必要です。
なお、相手からもっともらしい会社案内がFAXされて来たり、立派なホームページがあっても、悲しいかな安心はできません。
他にも中部電力を名乗った悪質なブレーカー業者などなど、いやぁ~ん、いろいろありますね。農業者は、いい人が多いから、被害者も被害金額も実に多いのです。数十万から数百万は当たり前、1200万円騙された農家や、実際廃業に追い込まれたケースもあります。お互い気を付けましょう~。
さて、私は以前は確かに警察官をしてましたが、今は誰がどう見ても農民です(笑)ので、ここでの「お米農家の取り込み詐欺対処法」について、メールなどでのお問い合わせはご遠慮くださいませ。あくまでも、ご参考に。
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うちも農家です (日曜日, 04 9月 2016 09:01)
実は今気になる会社があります。
たいへん参考になりました。