映画「希望の国」。福島原発事故の後、再び「長島県」で原発事故が起きると言う設定の映画です。「長島県」とは広島・長崎・福島を掛け合わせた架空の県。題名とは違い、正直なんとも後味の悪い映画でした。その後味の悪さに意味のある映画です。これは見方によって賛否両論極端に評価の分かれる映画だと思います。それでいいのだと思います。「冷たい熱帯魚」など人間の狂気を表現する園監督。今回も、なにもこの題材でグロいシーンを出さなくても・・と、かなり不快になったものの、その不快さがどうしても引っ掛かり、薄いパンフレットを購入しました。買ってよかった。これほどパンフレットから深く考えさせられたことはありません。考えれば考えるほど、いろんな意味が込められた映画だと思います。だからこそ、他の映画にない引っ掛かりがあったのだと思います。土曜の夕方、他の映画はお客さんで一杯なのに、この映画の観客は私を含めわずか3人。原発事故後の日本の現状に似ています。題材が題材だけに、日本国内でスポンサー探しが困難で、資金は海外から、映画評論家がコメントに尻込みした映画でもあります。確かに薄っぺらに星何個とか評価やコメントができない映画でした。観るのに多少の覚悟が必要です。http://www.kibounokuni.jp/director.html
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