唐辛子。「危険・超・鬼・殺し・取扱い要注意」など、尋常じゃない言葉が羅列されていて、本当に死ぬほど辛いのか、それともこれは単なる脅し文句でそれほどの辛さではないのか、でも、これほどまでに「注意せよ」とくどいほど辛さを強調しているのは、本当に危険な物体なのか、一体どれほど辛いのか試してみたいような、試したくないような、手に取っては置き、置いては手に取って、私の心を鷲頭掴みし、悩ませ、結局のところ、どうしてもチャレンジする勇気がなくて買わなかったのに、家に帰ってから何日も「ああ、自分の意気地なし、気になる、どんな辛さだったのか、やっぱり勇気を出して買ってくればよかったっ」と後々までちょっとした後悔を引きズルものの、本心で買わなかったことを後悔しているのかと問われれば「いや、買わなくてよかったのだ」とも思えてくる反面「鬼を殺す辛さとは一体どんなん?」とついつい私を正解のない堂々巡りに誘(いざな)い、トドメニ「危険と広西産品の文字だけが、どうして中国語表記だったのだろうか?」と疑問は尽きず、次に出会ったら「おおっ」と軽く叫びつつ120%買ってしまうのだろう。唐辛子。
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