映画「風立ちぬ」
ゼロ戦の設計者として有名な堀越技師の半生が題材ですが、原作の作家・堀辰雄の半生ともミックスさせた、二人を一人にした感じの内容。
映画での主人公の恋人「菜穂子」は堀辰雄の小説「菜穂子」から。
実際の作家・堀辰雄は、若くして肋膜炎や結核を患う。軽井沢で出会った矢野綾子と婚約たものの、結核のため富士見高原療養所に二人共に入院。一年も経たずして綾子は25歳の若さで一人逝去。
堀は2年後加藤多惠と出会うも、また喀血し入院。それでも同年多恵と結婚する。それぞれのカップル、相手が結核でも。。。
映画中の堀越技師の恋人「菜穂子」も小説「菜穂子」もつまりは矢野綾子と加藤多惠という実在の人物二人がモデルなのでしょう。
映画中では、関東大震災・世界恐慌・結核・貧困・言論弾圧・そして戦争とありとあらゆる困難な時代が映し出されます。よく「現代は生きにくい時代だ」なんて耳にしますが、私はそうは思いません。昔に比べて今はなんと恵まれた世の中なのだろう、と改めて実感させられました。
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