果たしてギックリ腰の患者にこんな格好ができるはずもない。
なんということだ。更に私のお尻のところに先生が馬乗りになり、海老反った私の両肩をこれでもかと言うくらい更に後ろに引っ張るのだ。
ちなみに自力ではあまりにも痛くて、一切ピクリとも地上1cmたりとも上に反ることもできない。なにせトイレにも四つん這いで片道何分もかけて這って行き、便座の高さがエベレスト登山にも感じられる。
先生の「はい、じゃあ後ろに反りますよ」の声に
私だって若い頃は氷上の格闘技アイスホッケーをしていた男だ。
覚悟を決める。
「ぎ、ぎゃ~ぁぁぁあああ~!」
な、な、なんだ!!この痛みは!!!!
体中の脂汗が一気に吹き出し。
失神一歩手前で解放された。あと2秒続いていたら失神していた。
治療台で言葉を失って、体は全く動かすことができず人事不肖の数分間。
それでも、やり遂げた。我慢しきった。
経験したことのない痛み、おぞましい痛み。
「はいもう一度」え、え、え、え、え!?お、終わりではないのか!?
「ぎ、ぎゃ~ぁぁぁあああ~!」
気が遠くなる。これは拷問に違いない。
「はいもう一度」え、え、え、え、え!?
「ぎ、ぎゃ~ぁぁぁあああ~!」
反っていき、更に肩を思いっきり引っ張られ反り続け一定の範囲を超える反りレベルに到達すると、その痛みは悪魔の10倍レベルで襲ってきて「ガ~ン!!」という音とともに痛さは限界を超える。激痛なんてレベルじゃない。命に直結するような痛み。成層圏の痛みなのだ。
「はいもう一度」え、え、え、え、え!?
「ぎ、ぎゃ~ぁぁぁあああ~!」
タップしても許してもらえない。そんなのありか!?
「はいもう一度」え、え、え、え、え!?いつまでこの拷問は続くのか??
「ぎ、ぎゃ~ぁぁぁあああ~!」
た、耐えられん・・・
これが10数回続く。とてつもない痛みに本当に気が遠く・・もう限界だ・・・
知っていれば「言います。いや、言わせてください。だからもうやめてくれっっ」間違いなく重要機密や仲間の情報を吐いていた。
どうやら私はスパイや反体制活動家にはなれそうにない。
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島原美人 (土曜日, 27 9月 2014 17:49)
先生も大変なギックリ腰なんですね、私ももう三週間目です。トイレは今は自由に座れます。椅子や車の乗り下りはまだまだ後遺症があります。
ところで、そちらは御嶽山の噴火の影響はいかがですか?
雲仙普賢岳噴火をを思い出します。
ゆう (日曜日, 28 9月 2014 16:34)
ギックリ腰 本当に痛いですよね! 私も3回経験しました。今はコルセットが手放せません。お大事にしてくださいね。