茹でガエル

福地小学校最後の運動会の写真が出てきた。わずか5年前のことだが、廃校以来村の中心であった小学校の一切の行事が消滅したことで、不遜な言い方ではあるが村は一挙に末期老人化した。廃校からの5年は、それまでの10年にも20年にも匹敵する。が、茹でガエルのたとえの通り、誰も何も起こらなかった。

衰退することは悪いことばかりではない。お蔭で高齢化だって過疎化だって逆手に取るくらいの気概と知恵と年齢が備わった。