田舎の問題。
高齢化、過疎化、人口減少、限界集落。。
20年田舎暮らしをしてみて、これらはほぼ全て経済問題そのものなのだということに気づいた。
田舎が元気でない、田舎がたくさんの問題を抱えているのは、田舎がお金を生み出すことができないからだ。
お金が生み出せない=高齢化、お金が生み出せない=人口減少、過疎化=精神的硬直化。
実際に田舎でお金を生み出すことができさえすれば、田舎暮らしをしたいという人は数え切れないくらいいる。
ところが、これら田舎の諸問題を語る時に、なぜに、なにゆえ経済的なことが後回しに語られるのか?私には理解できない。
曰く、やる気だったり、精神的自立だったり、積極進取の心構え、貨幣経済の否定。
でもね、いくら理想を語ってみたって現実にお金がなければ何も成り立たない。
それらを軽視して理想を語り合うのは不毛だなぁ~。と最近つくづく感じる。
それから、一度得た便利さや豊かさはよほどのことがない限り逆戻りしない。
不便さを自覚し享受し得るのは、キャンプやちょっとした数日の田舎暮らしという非日常の世界の中にしかない。昔はよかったなんてノスタルジーは自分にはない。
車や携帯を使いながら、それらの豊かさを十二分に享受しながら「不便さや面倒くささこそが本来の生活だ」なんていうのは理解に苦しむ。
理想を語ることはもちろん悪くないが、議論や理念に酔いしれていられるほど田舎の現状や現役世代の生活は甘くない。一体どこの立ち位置から発想し語るのかよってはまるでチンプンカンプンな議論になってしまう。
武者小路実篤が崇高な理念で作った「新しき村」。
現在のこの村の居住者は13人だという。
もうずっと前に答えは出ている。
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