名古屋のTシャツプリント「ALL DAY」に福地小学校の仲間たちと。
店長加藤君は魚屋で働きながら数年間福地でTシャツプリント修行をし昨年独立開業。
Tシャツプリント業界は過当競争で普通儲からないと相場は決まっている。
ところが、彼は独立開業1年ちょっとで驚くほど売り上げを伸ばしているのだ。そこで今回は福地小学校のみんな(全員独立開業者)と彼のサクセスストリーを根掘り葉掘り。
どうしてうまくいくのかは経営者によって十人十色。だけど大まかな法則は存在する。
彼の凄いのは、ある時「俺って今まで何一つうまくいかなかったジャン」と気付き「ならば人生経験や経営経験のある人の話を素直に聞いてその通りやってみよう。お店つくりは極力自分でやらない」と思いきり人の意見を中心主義にしたところだ。大袈裟にいえば経営から生き方までをいい意味で人任せに変えてしまったのだ。成功するはずだ。
でも、この思いきりはかなりの深さがないとできることでない。独立した大人だ。
独立開業はある程度の自信とやる気がなければ出来ないが、同時に勘違いな自信から方向転換できないでいるとすぐ潰れる。例えば、名古屋の飲食店は毎年3万店舗が出店し毎年3万件が閉店する。
開業時の第一の落とし穴。まず気を付けねばならないのは、開業してすぐ「作りたいもの(ばかり)を作る」という愚挙。不思議に思うかもしれないけれど「作りたいものを作る」と理論上も現実でも潰れる。「おいおい、作りたいものを作るために開業するのだ」と聞こえてきそうだけど、開業するならこの感覚は最優先で捨てた方がいい。
なぜなら、自分の感覚(特に自分が作りたいもの)とお客さんが求める感覚とでは、まず絶対に間違いなくズレる。ほぼ100%の確率でズレる。経験がなければなおさらハズスのは当然の成り行き。ところが、開業時にはそれが分からない。「僕が作りたいものを作る」「僕の産み出すものは売れる」という漠然とした自信は、聞こえはいいがよ~く見れば「私の自分勝手で人が入る余地のないことします」宣言みたいなものなのだ。それでは商売にはならない。
だけど落ち込む必要はない。自分の感覚は一旦置いて、お客さんに何が欲しいか聞いてしまえさえすれば、逆にほとんど当たるということでもある。お客さんが欲しいものを作れば売れる。実にシンプルかつ当たり前のことである。
開業の成否は「自分のプライドや感覚を一旦置いて、人の話を素直に聞けるだけの度量や余裕があるのか?」が分かれ道になるのだろう。それができる人がセンスのある人なのだ。オリジナルなセンスなんてかえって邪魔になるだけ。
面白い。これをTシャツプリントショップ「ALL DAY」の加藤君が、はっきり実証して見せてくれました。さすが極寒福地で修行した弟分、ますますのご活躍を祈念しております。「嬉しい!ありがとう!」
コメントをお書きください