久し振りな体験

田んぼで無心に農作業していると数年に一度不思議な体験をすることがある。

それが久し振りに来た。

 

暑い中草刈りをしていると、体はガシガシ動いているのに体がフッ~と軽くなり、背負っている草刈機のエンジンの音も聞こえなくなり機械の重さも感じなくなってきた。手足は効率よく動いているのに腕も足も腰も体のどんなところの感覚もフ~っとなくなっていき、まるで雲の中を飛んでいるみたい。

もちろん暑さすらも感じない。

なんとも例えようのない平穏、平和、一体、心地がいい。

体や感覚が溶けていく感触。こんな風に感じたことはいまだかつてない。

 

田んぼに自分が溶けていく感覚。

暑くて溶けるのではなく、稲穂や田んぼやそこらの風景の中に溶け込んで自分がなくなっていく感覚。「めったにない面白い体験が来た!」っと、よ~く自分の体に溶けてる感覚を覚えさせた。

そんな感覚が数分続いた後、草刈機はいつも通りのエンジン音と肩に来る重さ、腕の疲れ、腰の痛みがちゃ~んと戻った。


ひょっとしてこれが源(ソース)と呼ばれる感覚なのか?だとしたらとても嬉しい。