豚菜

この黄色花の名前は「豚菜(ブタナ)」
もうちょっといい名前をつけてもらえたらよかったのに。
元のフランス語でも「豚のサラダ」うう...
英語なら「猫の耳」こっちに一票。
葉から根まで全部食用にできるそうだ。
覚えといて食糧危機が来たら食べちゃおう。

どうして黄色い花なのか、どうしてこんな形なのか
他の雑草の花を見てていつもそう思う。
でもこの色と形で豚菜は命を繋いできた。

ダーウィンの進化論では生き物が積極的に
姿形を進化させてきた印象を受けるけど
私の印象はちょっと違う。
進化したのではなく、たまたまその姿形になった
ものが生き残れて世代をつないできたのだと。
生き残りに合わなかった姿形は絶えて
今私たちが見ることはできない。

このブタナはどれくらい世代を
つないできたのだろう。
人間はこの世に発生して私たちで一万世代だと
言われている。
自然界で生き残れなかった生き物を
今目にすることはできないから
自然界はまさに奇跡そのもの。

今私たちが目にするあらゆる生き物はそうして
何万世代も生き残りをかけて命を繋いできた
勝者の命の形だと思うと、あらゆるものが
愛おしく感じてくる。
私も豚菜も。