いろんな見方

たくさん家族にパンを食べさせたい。
少ない年金を大事に使いたい。
安ければ全て、浮いたお金で旅行に行く。
家計を預かる主婦も高齢者も大変。

ニュースにはいろんな見方があるけれど、
食べ物を作る農家の立場からしたら
袋一杯にぎゅうぎゅうに詰められて
大安売りされていく食品たちが
かわいそうでならない。
売る側、買う側、報道する側、
どこにこの気持ちをぶつければ
いいのかわからない。

詰め放題のパンはアメリカ産小麦かな?
アメリカの大地でこの小麦が育ってたとき、
「将来お前たちはこうして売り捌かれるんだよ」と言われたら

「喜んで」
「口惜しいなぁ」
「家計の助けになれば」
「美味しく食べてほしいな」
「ぎゅうぎゅうに詰められて息苦しそう」
…どう答えるだろう。

食品は元々は農作物、いのち。
だから食べ物は粗末に扱っちゃいけないよ、
食べ物で遊んじゃいけないよ。
粗末にするとバチが当たるよ。
うちは農家じゃなかったけれど
みんなと同じようにそう言われて育てられた。

「飢えてる人を救おう、愛は地球を救うんだ」と
呼びかける同じテレビ局が別の日には
「さぁ食べまくれ」「吐くほどに食べろ」と
大食い選手権を放送してる。
   テレビを見なくなった。

どうかバチが当たる日なんて来ませんように。