ずっ〜と頭の中

お米は商品(お金)と言う側面と
食糧(命)としての存在、大きく
二つの性質を持ってる。

究極そのどちらか一方を選べとなったら
どっちだろう。
もちろん答えは「命」に決まってるけど、
「金」を選ぶ人も大勢いるような気もする。

それも無理はない。
今は食糧は命ではなくお金目線で
語られることばかり。

私は阪神大震災で実際に食糧不足を経験して
農家になったから、どちらかと言えば
ずっーとお米を食糧として見てる方が大きい。

だから巷で流行る「全国お米食味コンクール」
なるものに出品したこともなければ、
お米のおいしさを数値にする食味計に
かけたこともない。
それは子供や自分に点数をつけるような
ものだろうと感じてしまう。

星⭐️いくつと評価されるのも腑に落ちないし
人様の一生懸命作られたものを、
演劇だろうが音楽だろうが食べ物だろうが
お店だろうが、星⭐️いくつなんて乱暴に
評価するのも性に合わない。

お客さんから美味しいねと言われるのは
嬉しいことだけど、天からの恵み、
命の糧であるお米を売らんがために
「いかに人より美味しいお米か」と
農家同士コンクールで競い合わせたり、
点数化してアピールして
優勝や落選させるなんて私には
不遜に思えてしまう。

叙勲もほとんどの賞も実はもらう側ではなく
与える側の権威のためにある。
コンクール主催者の権威のために農家が
大事な何かを自ら売り渡してはいないだろうか。

商社ならともかく農家たるものお米を
いかにおいしいかとアピールすりよりも、
いかに大切な命であるかをお金まみれの
世の中だからこそ伝えたいと私は思う。

食糧危機は本当に来ないだろうか?
農家を始める前から、そして食糧が
ドンドン安くなって飽食の世の中ど真ん中の
時でも一日も忘れたことがない。

さぁ、この本食糧の大切さを
ちゃんと検証してくれてるかな。