攻防 ヒエとイノシシ

見事な黄金色に熟した稲。
あまりの黄金色に「あぁ喜びで
からだが溶けてしまいそう」

そこからニョキニョキと伸びる水田雑草ヒエ。
ヒエは抜かずに稲刈りすると田んぼ一面に
無数の種を拡げて次の年には何倍にもなって
帰ってくる。
だから目の敵、見つけたら容赦しないで
抜いて抜いて抜きまくる。

ここ数日田んぼへの猪の侵入が止まらない。
朝には「どうか昨夜は田んぼが猪に
襲われていませんように」と祈るような
気持ちで見回る。
今朝は異常がなかった10000ボルトの
電気牧柵が、夕方見回ると5mほど
なぎ倒されている。
つまり、猪が日中に田んぼを襲いに来たのだ。

人気のない過疎の村では猪たちはもう日中に
活動しても怖くなくなっているのだな。
踏み倒され食べられた稲を手に取り
しばし茫然と立ち尽くす。