島原の馬よ

島原市図書館で見つけたこの本は非売品。
Amazonにもメルカリにもなく
やっとの思いで手に入れた。
内容は「長崎県」ではなく、ほぼ「島原の馬」

私は17年間馬を飼ってた。
その関係で調べていたら、かつて島原半島は
馬の一大産地だったことを知った。

今でも三会の中原神社(三会の馬頭さん)の
社の壁には、天塩に育てた馬とその馬の
獲った賞状を誇らしげに手にする飼い主の
古い奉納写真を何枚も見ることができる。

その白黒の色褪せた写真は、島原がかつて
いかに馬の大産地だったのか、いかに人々が
馬を愛していたのかを今に伝える少ない痕跡。

この本は、そんな人と馬の古い白黒の写真を
まるで文字に起こした様な一冊。
作者の馬に対する深い愛情。
そして時代と共に栄え消えていった
多くの馬達への鎮魂歌なのだろう。

かつて長崎県には3万頭の馬がいたが
今は100頭台に減ってしまった。
島原市も地名に広馬場、新馬場などを
残すのみでもう馬を見ることはない。