いつもいっしょ

昨日は17年間一緒に生活してた
馬の「うらら」の命日だった。
あの日からもう5年も経ったんだな。

17年間はもちろんその後の5年間も
一日だって彼女のことを忘れたことはない。
美人な馬だったな。
小さな子から老人まで誰からも愛される
大人しくて優しい馬だったな。
私にとっては体の大きな赤ちゃんのような
妹のような恋人のような存在だった。

たくさん一緒に遊んで道草して
今でも楽しかった毎日が夢のようで
涙が出てくる。

彼女が旅立ってからすぐ、うちでは
あり得ないくらいの大きな仕事に恵まれた。
きっとあまりに悲しむ私の姿を見て、
彼女が心配して忙しくさせようと
大きな仕事を咥えて持ってきたんだと
今でも思ってる。
姿は見えないけれど、やっぱり大きな体をして
私のすぐそばにいてくれるといつも感じる。

5年も経ったんだな。
朝、今でも残る馬小屋に向かって
ありったけの大声で「うらら〜!!」と
彼女の名前を3回呼んだ。
あんなにデカい声で名前を呼んだんだ、
きっとうららには私の声が聞こえたと思う。
それからひとしきり彼女を思って泣いた。

「今日もおりこうだねうらら。
いつも見守ってくれてありがとう。
お父さんは今日も元気です。」