いかん!バカになる

最後まで読む自信がない。

若い時に多大なる影響を受けた小沢牧子。
彼女の本「心理学は子どもの味方か」(絶版)に
YMCAの子供達と接する中で自分がモヤモヤと
疑問や不安に感じてたことが全て
言語化されていて驚いたのをよく覚えてる。
その本との出会いが前職横浜YMCAを
辞めるきっかけの一つになった。

20年前に買った「心を商品化する社会」が
たまたま本棚から出てきた。
「わーい、久しぶりの小沢牧子だ!」と
喜んだのはいいが、まえがきを
読んだところで驚いた。「難しい!」
若い時にはきっと理解できてただろう彼女の
文章がとても難解なのだ。
正確に言えばとても難解に感じた。

そう感じるのは今は心理学なるものを
必要としない農業だからか?とも
思ったけれど、ハタと気付いた。
わかりやすくて自分好みのYouTubeや
動画ばかり見ているうちに、思考が
白黒単純化して考える力が衰えているんだ!
そう気付いて恐ろしくなった。
「いかん!バカになってるではないか!」

白黒わかりやすくして右に左に流される自分。
どんな物事だってそんなに白黒単純じゃない
って、大人なら経験上から誰でも知ってる。
想像を働かせる。別の視点から見てみる。

小沢牧子はすごいと思う。
本のまえがきだけで大いに私の心を
揺さぶる力がある。
わかりやすくできてるYouTubeもいいけど、
バカになるほど見ちゃいけないな。

 切り取り単純化させる世の中の流れの中でも、
いろんな背景や複雑な状況にも思いを
馳せられるって大事なことだと改めて思う。

 あぁ、危ない危ない。