全国お米コンクール

私の大嫌いなテレビ番組に大食い選手権。
飽食時代を代表する、食べ物に全く敬意を
欠いた狂った番組だと思う。

何事にも矛盾はあるからそれだけなら
百歩譲って許せるけれど。
同じテレビ局がフードロスを無くそうとか
環境や地球に優しくとか、食べ物にも
困ってる人がいてその人達に募金を!とか
一方で大食い選手権とか食い散らかしておいて
よくもまぁ平気で訴えるものだと思う。

食べ物はいのち。
敬意を忘れていると必ず食べ物にもいのちにも
大きなしっぺ返しを受けることになると思う。
思うのではなくてそれが道理と言うものだろう。

お米業界で嫌いなのは全国お米コンクールや
コンテスト。
太陽や風や水や土、天からのありがたい
贈り物のお米に順位を付けて
誰それのお米が金賞だの銀賞だの
順位や箔を付けて売ろうなんて。

そうじゃないよ、農家こそ誰よりも食べ物の
ありがたさを知ってるのだから、順位や
コンテストで競って誰のお米が上で
誰のお米が下でなんて下世話な
順位付けじゃなくて、自然からの大事な
ありがたさをみんなに伝えていく役割が
農家なんだから、進むべき方向が逆なんじゃ
ないかといつも思ってしまう。

ズラリと並べられたお米をコンテストで
知ったかぶりの審査員が誰それのお米は
金賞ですとか最下位ですとか決めていく。
お米たちがかわいそう。
勘違いしがちだけど、世の中にある
賞という賞は、与えられる側にではなく、
じつは与える側の権威付のために存在してる。

そんなことにうつつを抜かしていると
やっぱりいつかお米の神様から大きな
しっぺ返しをもらいそう。
私も随分感覚が麻痺してきてるかも
しれないけれど、自然から離れれば
離れるほど、敬意を欠けば欠くほど
どんどん危うい世界になる
と言うことくらいはまだわかる。

大食い選手権とお米コンテストは似ている。