しっくりこないのは

いただきますにごちそうさま。

この言葉、私たちは毎回どこに向かって
発しているのだろう。
食べ物のいのちに?食べ物を通した自然、
食べものを通した神様、農家さん、
それとも料理を作ってくれた人に?

ある民間信仰系の方は「それはご先祖にだ!」
と言い切ったが、その先に彼がするだろう
無理な話の展開と既に発している微かな
お布施の匂いを嗅ぎ取れないほど私も
間抜けではない。

「神人共食」という言葉がある。
神に供えた食べ物を人がいただくと言う意味。
これは神を自然と置き換えてもいい。
自然が与えてくれた食べ物を人が
自然と共にありがたくいただく。

仏教、キリスト教、馬頭観音に神道。
それぞれに興味を持ったけれど、
正直どれもしっくりこない。

下世話にわかりやすくいえば、
アメリカのグランドキャニオンに
お釈迦さまや観音様が似合わないように、
日本やアジアの田んぼや山々に
キリストの十字架はやはりどこか似合わない。

米農家の立場からすると、なんとなく
当てはまるのは八百万の神だろうか。
いや、それでも正解から遠い気がする。

神様がいるとすれば、とてもではないが
人間の生み出した一つの宗教という服には
収まらないのだろうな。
神と呼んでる存在は、私たちが想像も
できないほどとんでもなく大きなスケール
なんだろうなと最近よく思う。

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