100万トンは1ヶ月半

備蓄米は極端な不作や凶作、わかりやすく
言えば飢えのための備え。
年間20万トン✖️5年間=100万トンの備えがある。

3月末から備蓄米21万トンが米価格高騰を
抑えるために放出される。
元々、不作や凶作への備えだから法律的に
「価格を抑えるため」に備蓄米を使うのは
許されない。
だから法律を「価格を抑えるため」にも
備蓄米を放出できるように変更した。

備蓄米は5年間の積立てで100万トン。
100万トンってすごく多く感じるけれど
この量は全国民の僅か1ヶ月半分でしかない。

1ヶ月半。
これで十分な備えだと思う人は
どれくらいいるのだろう。

その上で更に21万トンを価格安定の
ために放出する。

備蓄米放出が価格対応の切り札だと
報道されるばかりだけれど、何か起きたら
どうするのだろう、いざとなったら
みんな飢えてしまわないか心配でならない。

一般の方は自分では食糧は作れない。
だから万一のことに備えたりより心配するのは
当たり前のはずだけど、今はお米価格を
下げるためにその大事な僅かな備蓄米を
切り崩すことに頓着しない。

私たち米農家はお米を持ってるから
万一のことが起きても一般の方よりは
心配しないで済む。
その米農家が備蓄米放出による備えの
切り崩しを心配して、より心配しなければ
生きていけないはずの人が備蓄米放出による
飢えの可能性を心配しない。

世の中逆さまだな。
飽食のしっぺ返しが来ないといいと思う。