横田空域とトランプ関税

知ってる人は知ってる横田空域。
何度見ても腹が立つ。

日本の首都圏の空は写真の通り米軍管轄で
米軍の許可なしに飛行できない。
つまりこんな広い範囲の空が
日本のではなく米軍の空。

羽田や成田に発着する便はこの空域を
避けなければならない。
他にも沖縄や岩国や三沢も同じような
米軍管轄の空域がある。

日本は戦争に負けたから仕方ないと言うけれど
もう戦後80年。
同じ敗戦国のドイツ、イタリアには日本の
横田空域のような米軍の空は勿論存在しない。

仮にニューヨークやワシントン、北京や
ロンドンやモスクワの空を日本の自衛隊の
管制空域にすると宣言したらどうなるだろう。
80年も慣らされているけれど
これはそれくらいおかしなこと。

日米地位協定によると、横田空域は米軍の
管制下だけど、問題はそれどころではなく、
米軍の軍用機は日本の航空法が及ばない。
日本の航空法が及ばないと言うことは
米軍軍用機は日本全国どこでも
例え5mの超低空飛行だろうと好きな範囲で
好きな時間に好きな高度で飛べることを
意味する。

外国の軍隊が日本の航空法の制約を受けず
自由に飛び回れるのはとても変なことだけど
ついでに言えば、日米地位協定では
米軍基地は日本のどこにでも
自由に作れることになってる。

 仮にニューヨークやワシントン、北京や
ロンドンやモスクワ近郊に日本の基地を作ると
宣言したらどうなるだろう。
そんなこと許されるはずもないが
日本では許されている。
だからどう見ても日本は独立国とは言えない。

そんな現実の上に「私達」の生活や幸せは
成り立っている。
「私達」とは次の世代、その次、その次の
世代のことも含む。

自分の家がある。
だけど家に入る時に玄関には高さ1mまでに
屈んで、右半分のスペースも通っては
いけません。
そこは外国の軍隊が使う空間です。
いくつかある部屋は突然アメリカ軍が
武器を持ってやってきて基地にします
と宣言されても文句が言えない。
そんな家は果たして自分の家だろうか。

トランプ関税が大変だ!って
交渉だのってニュースには
まるで日本が独立国気取りで笑ってしまう。

戦後80年で首都圏の空も返還されない
返還させようとしない日本政府が、
アメリカ相手に独立国気取りで
どんな交渉をするつもりなのだろう。
アメリカはダメな国だと思う。
日本はもっとダメなアメリカの属国だと思う。

農繁期に入ってしまったけれど
今手元には日米地位協定の本、
沖縄戦の本、ホームレスの本、お米の本、
などなど読みたい本が勢揃いしてる。

知らないって、やっぱり罪だと思う。
知ったのに知らないふりするのは
もっとズルいと自分を思う。

1200万人が住み危険が及ぶ首都圏の空。
横田空域、何度見ても腹が立つ。